サカナクション、ORANGE RANGEら11組が競演 3年ぶり開催の『ビクターロック祭り』オフィシャルレポート
だと察した人が多かったのか、観客のノリがもう一段階激しくなったところで「みなさんどうも、サカナクションでーす!心の中で一緒に歌ってください!」と山口。そうして始まった待望の「アイデンティティ」に、マッシュアップアレンジを挟みながら「ルーキー」が重ねられ、つまりオールタイムベスト的な楽曲が惜しみなく披露された。全体的に低音の鳴りが深く、特に「ルーキー」はリズムを担う江島以外のメンバーも要所でタムを叩くアレンジであることも相まって、問答無用で踊りたくなる。そうして「プラトー」に辿り着いた瞬間のカタルシスたるや。冒頭の静けさとサビでの躍動、地を鳴らすドラム&ベースと光のギター&キーボードによるコントラストが聴く人を歓喜の果てへと連れていく。
サカナクションが「ビクターロック祭り」に出演するのは2017年以来5年ぶり、そしてフェス自体の出演も2年ぶりとのこと。山口は「2年ぶりのフェスなので、どんな感じなのか思い出しながらやってるところがありますけど。せっかくこうして集まったんですから、思いっきり、一緒に汗をかくまで楽しく踊りましょう!」とも言っていたが、久々のフェス出演を楽しむメンバーの笑顔が印象的だったものの、いわゆるブランクのようなものは一切感じられない。