くらし情報『八月納涼歌舞伎『髪結新三』。中村勘九郎が語る、念願の初役──撮り下ろしスチールも公開』

八月納涼歌舞伎『髪結新三』。中村勘九郎が語る、念願の初役──撮り下ろしスチールも公開

登場人物は小悪党だったり腹黒かったりとひと癖ある人ばかりだし、騙したり仕返しされたりと、皆褒められないことばかりやっている。それなのに不思議と魅力的、コミカルにさえ感じられる。
「皆、必死に生きている。嫌な芝居に見えないのは、そこなんじゃないかなと思います。瞬間瞬間を一生懸命に生きているんです。それと、あの空気感。鰹の売り子の声や、永代橋の雨。そうした描写がところどころにある。
季節感は大事ですね。また、江戸のリアルな言葉。それはもう本当に普通の言葉ですから、フラットに観ていただけるんじゃないかなと思います。新三なんて、女の子をかどわかしてしまう、とんでもない男です。いまや舞台でしか観られない人たち。いま、作家がこれを新しく書いたら怒られてしまうけれど、残してくれたからできるわけですから、演劇、芝居というものを大事にしていきたいな、と思います」

八月納涼歌舞伎『髪結新三』。中村勘九郎が語る、念願の初役──撮り下ろしスチールも公開


今回の納涼歌舞伎では、この第二部『髪結新三』以外にも、第一部では山本周五郎原作の『ゆうれい貸屋』で屑屋の幽霊又蔵を、第三部でも京極夏彦が書き下ろす新作『狐花葉不見冥府路行』に上月監物で出演する。
「それも父の精神です。『研辰の討たれ』で忙しかろうが、初役で『鼠小僧』をやっていようが、一部二部三部、と出ておりました。

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