かわいらしくて少しダークなワワフラミンゴの新作が開幕
あまりインナースペースに入り込まず、ライトなテイストをキープしたい。というのも、暗い話ってありきたりじゃないかと思うときがあるんですよね。ライトなものをやるほうが珍しい気がして……。基本的にはせっかくだからそういう独自のものというか、ワワフラミンゴっぽいところを観せたいという思いがあります」
一方で、ただ明るくてほのぼのしていて、ファンタジックというだけではない。かわいらしさに油断していると、ふと覗く鋭さがあるのが彼女たちの魅力だ。それが鳥山のいうダークさなのかもしれない。
「やっぱり自分がふだん思っていることを全部詰め込みたいというのがあるので、ただライトなだけというわけにはいかない。世界のことも、自分のこともぜんぶつながっていて、今は黙っていても情報が入ってきてしまう。
でもそれをどこかに棚上げして暮らしている。そのあり方を含めて、作品にはどうしても出てしまうかもしれない、とは思います」
ワワフラミンゴの作品では、登場人物が成長したり、そもそもひとつの物語が展開したりということがあまりない。場面場面の会話がただただおもしろく、その時間を観客は楽しむ。
「その時間がトータルで楽しければいい、という気持ちはあります。