2023年9月20日 18:00
新国立劇場2023/24シーズン開幕! 沼尻竜典が読み解くプッチーニ/ラヴェルの2本立て
アラカン世代限定のネタですが、キャンディーズの『微笑みがえし』を聴く喜びみたいなね(*)。
音楽的にも、プッチーニのモダンな和声感と、ラヴェルのそれにはとても共通点があるんです。ちょっと専門的になりますけど、六の和音をずらして使っていくとか。六の和音っていうのは、たとえばドミラ。それをドミラ→シレソ→ラドファ→ソシミとずらして使っていく。そういう、同じ和声テクニックを使っている箇所があるんですね。そんなことからも、この2つの作品が同じ年代のものだとわかります」
(*)昭和のアイドル・グループ、キャンディーズのラスト・シングル『微笑みがえし』(1978年2月リリース)の歌詞には、過去の楽曲のタイトルが散りばめられている。
アンジェリカ役にはキアーラ・イゾットン、《子どもと魔法》の子ども役にはクロエ・ブリオ。
世界が注目する二人のソプラノの名花が出演する。
「私はふたりとも初共演ですが、ふたりとも本当に素晴らしい歌手です。主役のふたり以外も、すごく贅沢なキャストです。たとえば、《アンジェリカ》のオスミーナは歌うところが少ないのに、8月に日本各地を回るグランドオペラin Japanで《蝶々夫人》の主役を歌っていた伊藤晴さんが演ずるのですから。