くらし情報『戦争の後には平和が訪れるのか?『アイダよ、何処へ?』監督が語る』

2021年9月16日 12:00

戦争の後には平和が訪れるのか?『アイダよ、何処へ?』監督が語る

しかし、対立するセルビア人勢力が彼女の暮らす町スレブレニツァに侵攻。人々は家を追われ、ある者たちは森に隠れ、ある者たちは国連施設に逃げ込もうと押し寄せる。アイダの働く施設はまたたく間に人であふれかえり、オランダ軍は正面ゲートを閉鎖。施設周辺は入りきれない人で埋め尽くされ、その中にはアイダの家族もいた。セルビア人勢力が次々に一帯を制圧する中、アイダは自身の家族や同胞を守ろうと奔走するが、施設は国連本部から支援を得られずに極限状態に陥ってしまう。

ほんの数日で約8000人がセルビア人勢力によって殺害された“スレブレニツァの虐殺”は現実に起こった事件だ。本作は現実に起こった出来事をベースに、フィクションを織り交ぜながら脚本が執筆されたが、1974年にサラエボで生まれ、ボスニア紛争を生き延びたジュバニッチ監督は「当時の私たちの感情を表現したかった」と語る。

「国連を信じていたのに裏切られ、殺されるとわかっていたのに見捨てられた。
当時の彼らの感情や運命を体現するようなキャラクターを主人公に据えたいと思いました。また、国連という組織が人命がかかっているのに、こんなにも官僚主義なのだということも描きたいと思いました。

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