くらし情報『新国立劇場『デカローグ』演出・小川絵梨子のコメントが到着』

2024年2月1日 14:10

新国立劇場『デカローグ』演出・小川絵梨子のコメントが到着

そこには正解もハッピーエンドもないかもしれませんが、人間をそのままに見つめ寄り添う視点の奥底には、人への根源的な肯定と愛が流れているように感じます」とコメント。

また「世界各地で戦争は続き、日々の生きづらさや、人生を生きることへの不安が簡単に消えることはありませんが、人間という存在への深い愛情と希望、そしてたとえ到達出来なくとも、人がより良い世界に向けて葛藤し続けることの必然と大切さを、この十篇の物語を通して少しでも描く事が出来たら幸いです」と思いを語っている。

■小川絵梨子 コメント全文
『デカローグ』は人生と愛についての連作集です。十篇がそれぞれ独立した作品でありつつ、登場人物はみな同じ団地の住人であることから互いに繋がってもおり、十篇が壮大な一つの物語ともなっています。 登場人物たちは皆、どこにでも存在し得る隣人として描かれており、日常を生きる中で一つ一つの選択に悩み、葛藤し、時には失敗をしたり後悔もします。また、どの選択が正しかったのか振り返った時にも分からず、曖昧で孤独な不安の中に取り残される事もあります。各エピソードは十戒をモチーフにしていますが、決して人間を裁き断罪する物語ではなく、寧ろ、人間を不完全な存在として認め、その迷いや弱さも含めて向き合うことを描いた物語となっています。

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