ディレクターが語る東京フィルメックス「良い映画を上映する。それが普通の映画祭」
結果としてフィルメックスで上映される作品がこれまでと変わったのかはわからないですけど、9月末から平遥映画祭があったので、フィルメックスの選考だけやるよりも早く映画を観ることができた。ベネチアやトロントでプレミア上映される作品の場合、これまでだと『いまは出せないので、もうちょっと待って』と言われて、ギリギリまで観ることができなかったこともあったんですけど、平遥があったことで少し早い段階から観ることができ、そういう意味では例年より時間の余裕はできたと思います」
『スユチョン』
本映画祭は“作品重視”でプログラムが組まれ、歴代のコンペティション受賞作品の監督名を眺めるだけでも、ロウ・イエ、アピチャッポン・ウィーラセタクン、アリ・フォルマン、ペマツェテンなど世界の映画祭で活躍しているフィルムメイカーの名前が並ぶ。25年目も「良い映画を上映する」という点は変化がないようだ。
「上映する環境も含めて、いろいろと変わってきましたけど、プログラムや映画を上映するという点では大きく変わっていないと思います。今年も作品を選考している時は、強い映画、良い映画、面白い映画を選びたい、インスピレーションを観客と共有したいと思っているだけです。