2023年10月23日 12:00
この映画は特別なものになる。『SISU/シス 不死身の男』監督インタビュー
「前作から8年が経ってしまった。その間にいろいろなことがあって、自分の中にひっかかるものがたくさんあった。だからこそ、この機会に好きなことをやってやろうと思ったんだ。誰が何と言おうと自分の好きなものを作ろう、誰のためでもなく自分のために脚本を書こうと」
そこで彼が思いついたのはもちろんアクション映画だ。
「ある時、“主人公がナチスと戦う”というストーリーを思いついて、ナチスと戦えるほどの強靭なヒーローの存在が必要だと思った。書き始めた時は脚本のタイトルは“SISU”ではなかった。でも書き進めていく中で、“SISU”という言葉とアイデアが浮かんできて、どんどん筆が進むようになったんだ。そこで、それまでに書いていた要素、新しく思いついた要素をすべて“SISU”につながるように組み立てていったことで、映画のコンセプトになり、脚本が完成したんだ」
タイトルにもなっている“SISU/シス”は、フィンランドの言葉で、翻訳不可能なものらしい。
フィンランドの人たちの精神を表現する言葉で、あえて訳すとしたら、絶対に諦めない意志の強さ、何があっても折れない心のこと。本作の主人公アアタミは、心に“SISU”を宿していて、何があっても絶対に倒れることなく、敵をブチのめしていくのだ。