くらし情報『彼らはなぜ“無名の天才クライマー”に魅了されたのか?【映画『アルピニスト』監督インタビュー】』

2022年7月6日 12:00

彼らはなぜ“無名の天才クライマー”に魅了されたのか?【映画『アルピニスト』監督インタビュー】

とニック・ローゼン監督(以下、ローゼン)は興味を持った。

噂の人物であり本作の主人公、マーク・アンドレ・ルクレール(以下、マーク)は、子供の頃ADHD(注意欠陥障がい)と診断された。母親の不安とは裏腹に、祖父から贈られた本をきっかけにクライミングに興味を持ち、みるみるうちに才能を開花させていく。

彼は安全装置などを使わない、命知らずで無謀なクライミングスタイル“フリーソロ”にこだわり、登頂が難しい山に挑み続けた。

「ソロ・アルピニズムという、非常に珍しく、困難かつ危険、そして高度な技術を要するジャンルの最先端に挑戦するマークが、世の中の人々に全く知られていないこと自体が魅力的なストーリーだと、即座に心を奪われたんだ」(ローゼン)
ローゼンがこう語るとおり、マークは近年のクライマーのようにSNSで自分の偉業を発表せず、純粋に自分の理想を追い続ける“異色”の人物だった。

「これほどの偉業を成し遂げながら全く世に知られていない上に、自分のことを外部に共有することに興味もない彼独自の世界観は、ドキュメンタリー映画製作者として本当に刺激的だった。マークの存在を知った瞬間に、彼の姿を撮影することができたら、必ず特別なものになると確信したよ」

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