2022年12月1日 12:00
作家たちが共鳴しながら探求した「モダン」の形を紹介『機能と装飾のポリフォニー』12月17日より開催
ウィーン工房の生活全般への眼差しは、日本で新たな生活様式を模索していたインテリアデザイナーの森谷延雄や斎藤佳三にも共有された。
夫とともにオルフィスムの画家として活躍したソフィア・ドローネーは、ファッションの世界でも活躍した芸術家としても知られるが、前述のウィーン工房や、1919年にドイツに開校したバウハウスでも、テキスタイルの分野での女性作家の活躍は著しい。
実はこのような世界的な同期は、1914年に勃発した人類史上最初の世界大戦、第一次世界大戦が大きなきっかけとなっている。こうした社会背景を考えつつ展覧会を見ると、芸術家たちの様々なつながりや行動、美術界の動向なども見えてくるかもしれない。
アトリエ・マルティーヌ/ロジーヌ《香水瓶「本物のオー・デ・コロン」》1912年頃海の見える杜美術館蔵
マルガレーテ・ハイマン=マルクス《ティーセット》1930年 宇都宮美術館蔵
アンドレ・グルー(デザイン)、マリー・ローランサン(絵付)、アドルフ・シャノー(制作)《椅子》1924年東京都庭園美術館蔵
エドゥアール・ベネディクトゥス『ルレ』1930年東京都庭園美術館蔵
ジャン・デュナン《コンパクト、タバコ入れ、バックル》1925年頃京都服飾文化研究財団蔵
<開催情報>
『交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー』
会期:2022年12月17日(土)