くらし情報『原作者シーラッハが解説。映画『コリーニ事件』が描く葛藤とは?』

原作者シーラッハが解説。映画『コリーニ事件』が描く葛藤とは?

かつて起こった事件の責任をなかったことにはできない。現在を生きる人すべてが過去を引き継ぎ、不当な裁判や法律は改善されるべきだとシーラッハは考えているようだ。「こういった映画や本は、我々が負うべき責任を示すものです。その責任を私たちが自覚しない限り、未来はありません。いつまでもくよくよ思い悩んだり、内輪で非難し合ったりするのではなく、責任を自覚する必要性を理解しないといけません。そうでないと未来は作れないのです」

映画『コリーニ事件』は衝撃的な過去や司法スキャンダル、予想もしなかった結末を描くスリリングな作品だ。同時に本作は、人間が過去や歴史にいかに向き合うのか? 自分がどこからやってきて、その来歴にどう対峙するべきか迷う男を描いた人間ドラマでもある。

「主人公のライネンはある男のもとで育ちます。
祖父同然だったその男にはかつて誰も知らない過去があったのですが、ライネンももちろんそのことに気づいていないのです。作品の中でライネンは感情に従いその男の側につくのか、それとも自分の正義感に従うのか、という究極の選択を迫られます。それがこの作品の根底にある葛藤なのです」

『コリーニ事件』
公開中

【関連リンク】
『コリーニ事件』作品情報(https://lp.p.pia.jp/shared/cnt-s/cnt-s-11-02_1_65ee15b5-6b5b-4197-95cf-1be2f860cc8b.html)

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