2022年5月25日 07:00
日本一の落語名人会を目指して──30回を迎える「COREDO落語会」山本益博プロデューサーインタビュー
詩情あふれる切ない終わり方です。ああいうことができるのは喬太郎しかいない。いや『おせつ徳三郎』をこんな風にまとめるか、とすごいショックでした。
──季節感あふれるプログラム。昨年の暮れは『文七元結』のリレー落語というのもありました。
権太楼師匠とさん喬師匠が舞台にでて、お客さんが見ている前でじゃんけんをして順番を決めて演じた。後半のさん喬さんがすごかったですね。そでから高座に進むところから、もう羽織をぬいで芝居がはじまっている。
あれは、おたがいの噺を何度も聴いていて、どんな風でもちゃんと受けるぞ、という計算しつくされた舞台でした。これもよかったな。さきほど五つあげましたが、それどころではないですね。
──ついに30回。これからどんな会にしていきたいですか。
今回の30回目は特別編成。出演はいままで会を盛り立ててくださったレギュラーの皆さん。演目は、好評だったもののアンコール、ということでお願いしています。
『中村仲蔵』を花緑師匠が、『唐茄子屋政談』は権太楼師匠が、『たちきり』はさん喬師匠がそれぞれ再演してくれます。『百川』は、舞台になった料亭が、日本橋のホールに近い場所にあったことにちなみ、一之輔師匠が第1回に演じてくれたんですが、今回もう一度口演してくれます。