2023年2月24日 13:00
宮沢りえ「密度の濃いアンナを生き切りたい」舞台『アンナ・カレーニナ』開幕
役について悩み、考えるため十分に時間をかけられるのも舞台の醍醐味。日々稽古を積み重ねられる舞台だからできる、自分にとっての新たな挑戦。演劇や俳優という仕事についても改めて考えることができて、ありがたく充実した毎日を過ごしています。
舞台上で作品や役を「生きる」だけでも大変なのに、ヴロンスキーは幕が開くごとにアンナに恋し、恋の終わりまでを毎回体験することになる。その過程の大いなる悩みや葛藤をどう表現するか、飛躍する場面の時間経過を自分の身体にいかに流すか、などの演技はカロリー消費がものすごく高いと感じています。
臆して当然の大舞台。でも、逃げ腰で臨むには勿体ないほど貴重な機会なのも事実です。経験値が少ない分、怖いもの知らずな飛び込み方もできるはず。
全てを自分の糧にできるよう、作品に挑み続けたいと思っています。
■小日向文世 コメント
この作品、タイトルからしてアンナを中心とした話かと思いきや、実はアンナを巡る世代が違う三組の物語が同時進行していくんです。フィリップの台本はその展開をとてもわかりやすく描いていて、こうした男と女のドロドロしたお話、俯瞰すると哀れで滑稽で笑っちゃうんだけど愛おしくなりますね。