2024年4月1日 12:00
GLIM SPANKY、メジャーデビュー10周年を記念した日比谷野音オフィシャルレポート
松尾曰くファンからのメッセージがきっかけで、今回のセットリストに組み込んだそう。
そんな2曲によって浮かぶ田舎の風景からロックの深い森へと手招きするように、『The Goldmine』収録の「真夏の幽霊(Interlude)」が始まる。松尾と亀本による二本のアコースティックギターが演出するサイケな音色や揺らぎは、雨という悪条件をスペシャル感に変える魔法のよう。アルバムと同じ流れで続く「Summer Letter」の、本来は晴れ晴れとしたサイケデリックロックと、野音の濡れた木々との相性が実に趣深い。そこからこちらも『The Goldmine』に入っている「Glitter Illusion」へ。横乗りでじわじわとムードを高めながらロックならではのダイナミックな魅力が重なってくる演奏に、再び場内の温度が高まってくる。そしてロックのど真ん中を射抜く初期のキラーチューン「NEXT ONE」で爆発。ニューアルバムで獲得した曲やアレンジのバリエーションが、グラデーションを楽しみながら多様な世界観を往来できる、ライブでの新たな魅力に寄与していることを強く感じた場面だった。
お馴染みのサポートドラム、かどしゅんたろうが紹介されると、見事な高速連打ソロを披露。