2023年8月15日 18:30
【ミュージカル『スクールオブロック』クリエイターズインタビュー】音響デザイナー・山本浩一
せっかくミュージカルを観に行くなら、なるべく良い音で聞きたいもの。そこで要となるのが音響の仕事。これまで数多くのミュージカルやコンサートの音響デザインを手掛け、今月開幕『スクールオブロック』の音響も担当するこの道の第一人者・山本浩一さんに聞いた。
──そもそも劇場で観劇する際、歌や台詞、楽器の音色がきれいに聞こえる、逆に聞き取りづらいということもあります。音にそういった差が出るのは、どのような原因が考えられますか。
さまざまな原因がありますね。施設を建てる際にこんな形で立てるといい音になる、という建築音響という分野がありまして、建物の作りによって音の響き方は変わってきます。音を出すと綺麗に減衰していくのが、ちょうどいい響き。客席の形状が複雑だと位置によって台詞が聞こえづらいところもあり、その場合はスピーカーを当てることで対処します。ところが劇場によっては乱反射が起きて、ワンワンと響きが連なる現象が起きることもあります。
──『スクールオブロック』を上演する東京建物 Brillia HALLでは今、その対策が進んでいると聞いています。
はい。細かく測定をして、改良が進んでいるようです。