2023年6月29日 17:35
赤澤遼太郎主演『マッシュル-MASHLE-』THE STAGEの稽古場レポートが到着
同時に、ミュージカル界のレジェンド的存在である岡 幸二郎が、魔法学校の校長であるウォールバーグ・バイガンを演じる意味を理解して唸った……間違いなく最強の魔力を持っているではないか!
話を稽古場に戻そう。陽が傾きだした頃、2幕のブロック通し稽古が始まった。ブロック通しというのは、これまでの稽古で場面ごとに細かく作り上げてきたものを、数シーン分繋げてみる、という稽古だ。演出の伊藤今人が前に立ち、各キャストの動きの流れを確認しながらシーンを作り上げていく。高さのある可動式のセットで場面の切り替えや立場の違いを表し、息をつく間もなくシームレスに物語を進行させる演出は、様々なジャンルの舞台芸術で縦横無尽に活躍してきた伊藤今人の腕の見せ所だ。
2幕では、赤澤演じるマッシュを中心としたアドラ寮のメンバーと、笹森裕貴演じるアベル・ウォーカーが監督生を務めるレアン寮、その中でも特に優秀な実力者が集まった七魔牙(マギア・ルプス)との戦いがスピーディーに展開していく。それぞれのシーンの振付は、梅棒の野田裕貴、多和田任益と、えりなっちが分担している。自身もパフォーマーとして活躍し、独自のスタイルで人気を集める3人の振付には、キャラクターの性格を重視した、ただ踊るだけではない“身体表現の1つとしてのダンス”の意味が感じられる。