【レポート】w.o.d.がオルタナ/グランジロックの系譜と進化を見せつけた“画期的“配信ライブ
ギターの軽やかなカッティングが響くと、「Mayday」でスタート。赤髪の隙間から鋭い眼光を放つサイトウ、激しく肩をいからせながら図太いベース・ラインを弾き出すKen、野性味溢れるビートを叩き付ける中島。1曲目からソリッドかつタイトに引き締まった演奏が実に心地良かった。サイケなロック・チューン「PYLAMIDS」に移ると、バンドのアンサンブルはもう一段ギアが上がるように加速する。
観ているだけで汗が出てきそうな興奮に包まれながら、次は「QUADROPHENIA」へ。ベースとドラムが息をピタリと合わせ、RED HOT CHILI PEPPERSからの影響を感じさせる肉感的なグルーヴを解き放つ。本能に火を付け、フィジカルに訴えかける強烈な演奏にテンションは上がるばかりだ。時折、叫ぶように歌い上げるサイトウのヴォーカルも危機迫る緊迫感を帯びている。
3曲目の時点で完全にスパークし切った熱量にただただ圧倒。
サイトウタクヤ(Vo/G)
そのパッションを「丸い真理を蹴り上げて、マリー。」に引き継ぎながら、「lala」へシームレスに繫ぐ。切れ味鋭いギターと生き物のごとく蠢きベースが鼓膜を乱し、飛びっきりラウドなドラムがダメ押しのトドメを差す。