くらし情報『東京バレエ団×金森穣『かぐや姫』全3幕がいよいよ上演 リハーサル&会見レポート』

2023年10月13日 18:00

東京バレエ団×金森穣『かぐや姫』全3幕がいよいよ上演 リハーサル&会見レポート

今回、すでに発表した第1幕、第2幕を含め、全体を見直し、練り上げたという金森。第2幕には、気になる道児との関係を考える上で示唆的なシーンも付け加えられたようだ。かぐや姫が幼児から少女へと成長する第1幕は春〜夏、成人して宮廷へと赴く第2幕は秋と来て、この日披露された第3幕は冬。そこに金森は人間の営みそのもののイメージを託す。

東京バレエ団×金森穣『かぐや姫』全3幕がいよいよ上演 リハーサル&会見レポート

演出・振付を手がける金森穣Photo:Shoko Matsuhashi
「この物語には、親と子の問題や、村と呼ばれる共同体の問題、貧富の問題、あるいは自然と人間など、様々な要素が含まれています。それらを全部ひっくるめて地球上の出来事として、月が外から眺めていて、そのメタファーとして四季がある。と同時に大事なのは、それが時の移ろいを意味しているということ。時が経過すれば、記憶も薄まっていきます」

かぐや姫の地球上での半生を描くとともに、終盤には人間の醜さが飽和状態にまで達したかに見える本作。
そのことと記憶の問題こそが、金森の問いかけたいことだ。

「我々には、悲痛、苦悩を感じるあらゆるカオティックな出来事を乗り越えていく強さがあり、(それゆえに)それらのことが記憶として希釈され、忘れ去られていくと、人間はまた同じことを繰り返す。

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