2022年3月1日 18:00
【ライブレポート】全編洋楽カバーによる一夜限りのイベントにGLIM SPANKY、ROY(THE BAWDIES)、Reiが登場!
また自らを“ロックンロール界の綾小路きみまろ”と称し、ルーツ・ミュージック愛をたっぷり語り、「次の曲では良かったら立ちませんか」と低姿勢で盛り上げようとする姿は微笑ましく、会場を和ませていた。
アコースティック・ギターとトイピアノというシンプルさを極めた演奏による、ニック・ドレイク「ピンク・ムーン」のカバーで、いきなり美しく深い神秘の森へといざなったのが、最後に登場したGLIM SPANKYだ。
亀本寛貴(GLIM SPANK)
松尾レミ(GLIM SPANK)
音源としてもカバー曲を数多くリリースしているふたりは、ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」から、キャロル・キング、ジャニス・ジョプリンと、1960年代後半から70年代初頭の名曲カバーで鮮やかにつなぎ、アデルの2011年の大ヒット曲「ローリング・イン・ザ・ディープ」で締めくくり。
楽曲スタイルの振れ幅が大きなセットの中でも、ロック・アーティストではないキャロル・キングやアデルのレパートリーを、完全にGLIM SPANKYのロックとして色彩豊かに響かせてしまうところが感動的であり、ふたりのロック・ミュージシャンとしての個性を際立たせてもいた。