Reol「逃げ場だった音楽が居場所となった」10年の軌跡を凝縮「Reol Oneman Live “No title”in BUDOKAN」
「この曲を作ったときは、自分の音楽や歌には、代わりがいるんじゃないかと思っていた」とネガティヴな思考があったことを話し、「人生がどん底のときは、ネットや音楽に逃げ込んでいたけれど、10年経って逃げ場だった音楽が、インターネットを通じていろんなところに届いてくれて、居場所になってくれた。私の音楽を選んでくれて、本当に本当にありがとうございます」と言って、「No title」を歌った。孤独のなか、ネットを通じて音楽に触れてくれた人たちの想いも昇華するように、また10年前の自分自身をも救い出すような伸びやかさで、ここ武道館で響く「No title」は格別に繊細でいて、力強い。アリーナにシャボン玉が舞うなかでのエンディングは、儚くもとても美しい瞬間だった。
Photo:上溝恭香
アンコールでは、作編曲にGiga、イラストレーションに望月けい、MVのディレクション及びアートワーク制作にお菊を迎えた新曲「ディア」がいち早く披露された。グルーヴィなダンスチューンで、映像に映るキャラクターは今目の前にいるReolと同じ衣装であることにも歓声が湧く。さらに『No title』収録のアグレッシヴなロックチューン「ギガンティックO.T.N」