映画『スピッツ コンサート 2020 “猫ちぐらの夕べ”』オンライン上映スタート! 最速ライブレポート到着
バンドの演奏だけでなく、草野の歌声も、深く、力強い響き方をしていて、特に序盤に演奏された「空も飛べるはず」では、その囁くような歌声の奥にあるふくよかさ、芯の強さをひしひしと感じることができた。
田村明浩(撮影:中野敬久)
やはり、普段はあまり見られない特別なセットリストだったこの夜、草野が「久々に演奏する曲です」といって演奏に入るなどレア曲も演奏される中、もちろん、新曲「猫ちぐら」も披露された。その後も、「楓」や「魔法のコトバ」などを披露。優しくて、悲しくて、美しくて、逞しい、そんなスピッツの音世界で、会場を溢れさせ、終盤のMCで三輪は「声援もいいけど、心のこもった拍手ってすごく伝わるんだと改めて思いました」と語った。
﨑山龍男(撮影:中野敬久)
人も音楽も、今までのような接し方、繫がり方が困難になってしまったこのコロナ禍。そばにいることが難しくても、それでも、言葉にならない「なにか」が人から人へ伝わっていく幸福があるのだと、この幸福は失われてはいけないのだと、この日、スピッツの音楽を通して改めて感じさせられた。
(テキスト:天野史彬)
作品の上映スケジュールは約1カ月間、午前中から深夜まで、各上映メディアごとに組まれている。