2021年11月16日 21:25
【ライブレポート】Wienners、奇跡の一夜となったツアーファイナルで“完全覚醒”
次の「恋のバングラビート」では曲間に前奏SEを付けて、楽曲に突入。このアイデアも効果てきめんで、曲が持つお祭り感を増幅させ、底なしの狂騒ワールドへと観客を誘う。何だ、この無類の楽しさは!今回のコンセプト仕立ての内容は、オモチャ箱をひっくり返したようなWiennersの音楽性と見事に融合し、こちらの楽しい感情を雪ダルマ式に増幅させていく。
KOZO(Dr)
それから中国風味の「カンフーモンキー」を経て、ゲーム音を配した「BECAUSE I LOVE IT」においてはコロコロ表情が変わるトーテムポール的な曲調で駆け抜け、ここではないどこか=異空間へ放り出されたような感覚に襲われた。これが現実と妄想の狭間なのかと思いながら、喜怒哀楽雨あられ状態の音色に頭が追いつかないレベルだ。再びここで祭囃子的な前奏SEを挟み、「おおるないとじゃっぷせっしょん」をプレイ。曲が始まるや、今日で何度目かわからないほど、渋谷クアトロの床は激しく揺れていた。玉屋がハンドマイクで「座頭市」をラップすれば、麦わら帽子を被ったアサミサエがハンドマイクで松田サエ子(?)になり切って「片瀬江ノ島」を堂々披露し、会場をひとつに束ねていく。