MONOが人気作『その鉄塔に男たちはいるという』をリメイク
それで万が一、戦争になったら……という不安を“鉄塔の上”という設定で書きました」。
この戯曲で、土田はOMS戯曲賞を受賞し、2001年にプロデュース公演として再演。以降、さまざまな団体が上演してきたが、MONOでは今回が約20年ぶりのオリジナルキャストでの上演となる。30代だったメンバーが現在50代となったことから、違和感のあるセリフや設定は改訂するという。さらに、タイトルに“+”とつけ、原作で描かれた物語の40年前の話を前編として加え、2018年に加入した4人の新メンバーも出演する。
「初演時はある程度のリアリティを持ちつつもファンタジーの物語として捉えることができたんですが、今の日本の現状でそのまま上演すると、想像力のない、そのままな話になってしまうことがひっかかりまして。新たな短編をつけることで、現在ともっと地続きになるんじゃないかと」と土田。戦争というワードが加わると、イメージが偏ってしまいがちだが、そこは土田作品。
「説教くさい芝居はしたくない。基本的には愚かで間抜けな登場人物たちがバカバカしい会話を交わす、愉快な話です」。
2月13日(木)から17日(月)まで兵庫のAI・HALL(伊丹市立演劇ホール)