くらし情報『【おとなの映画ガイド】こんな時代劇は初めて! 江戸、厠(かわや)の恋の物語──『せかいのおきく』』

2023年4月10日 12:00

【おとなの映画ガイド】こんな時代劇は初めて! 江戸、厠(かわや)の恋の物語──『せかいのおきく』

おきくは、武家の育ち。いまは浪人の身の上の父・源兵衛(佐藤浩市)と長屋で暮らしている。父は、武家社会のしがらみのなかで生きる男、多少わけありの事情で、刺客に襲われる。おきくもそれにまきこまれ、不幸にも喉を切られて声を失ってしまう。

映画は、この江戸の最下層に生きる3人の、つつましくも、純で、せつない愛と友情の物語を描く。

【おとなの映画ガイド】こんな時代劇は初めて! 江戸、厠(かわや)の恋の物語──『せかいのおきく』


脚本は阪本順治監督のオリジナル。この作品のプロデューサーで美術監督でもある原田満生のSDGs(持続可能な開発目標)に関する映画、という企画提案に、阪本監督が考えたコンセプトは「江戸の循環型社会と市民時代劇とウンコ」だった。

江戸末期の1858〜1861年、幕府が外国から開国を迫られ、大混乱になっていく時代。
阪本監督は「そんなさなかでも庶民たちの生活は変わらない。そういう時代だからこそ、社会の底辺で暮らす庶民の姿に興味がある。庶民劇を撮りたかった」という。

【おとなの映画ガイド】こんな時代劇は初めて! 江戸、厠(かわや)の恋の物語──『せかいのおきく』


そして、映画としての最大の特徴は、モノクロ(正確にはパートカラー)、スタンダードという映像。黒澤明の『赤ひげ』のような、クラシック映画の味わいになっている。

しかも下ネタ満載だが、決して下品ではない作り。

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