2023年4月10日 12:00
【おとなの映画ガイド】こんな時代劇は初めて! 江戸、厠(かわや)の恋の物語──『せかいのおきく』
例えば、おきくがおおまじめにきく。「明け六つになると、おとっさまは、なぜ、屁をたれるのですか」……なんともおおらかなユーモアがそこここに感じられる。
おきくの父は、中次に「せかい」という言葉を教える。中次も、矢亮も、そしておきくも、それまで考えたことがなかったこの言葉。なんだか激動に向かう時代の希望を表しているかのようだ。
うんこもしっこも継続可能なシステムの象徴。どんな環境であろうとも、どんな境遇であろうとも、このせかいに存在する限り、生きとし生けるもの、いや人だけでなく物ですら、それぞれに必ず意味と役割がある、そんなことを考えたくなるような映画だ。
文=坂口英明(ぴあ編集部)
(c)2023 FANTASIA
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