くらし情報『ビッケブランカ、音楽性の幅広さと新鮮味を証明した『FATE TOUR 2147』ファイナルで全18曲披露』

2021年11月8日 18:00

ビッケブランカ、音楽性の幅広さと新鮮味を証明した『FATE TOUR 2147』ファイナルで全18曲披露

目一杯、かっこつけさせていただきます」と言って歌ったのは「FATE」と「ミラージュ」。どちらも音源よりもハードロックテイスト強めなバンドアレンジで魅せ、このバンドの多様さとタフさを見せつけられる。アルバムのタイトル曲である「FATE」では、「自分らしく」「ありのままで」といった近年音楽・映画等の作品やあらゆる場面で取り上げられるテーマが描かれているが、その描き方はビッケブランカらしく一筋縄ではいかない。宮沢賢治『よだかの星』を曲のモチーフとした日本文学の要素と打ち込みサウンドと鳥の鳴き声を混ぜ合わせてしまうような意外性に満ちている。

「アルバム『FATE』、いろんな曲を収録することができました。ここから1曲ずつ、僕のお気に入りの曲をしっかり聴いていってほしいなと思っています」と言って演奏したのは「夢醒めSunset」「ポニーテイル」「オオカミなら」「Divided」。「夢醒めSunset」の《誰も意味を探さない この瞬間は戻せない》という印象的なフレーズは、意味や理屈ばかりを追い求めてしまう現代人にとって、特に意味も生産性もない時間がどれだけ尊いかを見事に切り取っている。夕焼けが綺麗な海辺の景色が浮かんでくる曲ではあるが、ここLINE CUBE SHIBUYAで演奏されると、ライブの一瞬一瞬がミュージシャンにとってもオーディエンスにとっても、言葉で表せるような理屈や理由を一切抜きにして、人間の心に作用をもたらす尊い時間であることが表現されているようだった。

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