2024年1月16日 19:00
SANABAGUN.、初の日比谷野音で10周年ツアーを閉幕 彼らの軌跡を辿る【ライブレポート】
を皮切りに、底しれないほどクールな説得力と色気に満ちたパフォーマンスで、徹頭徹尾、我々オーディエンスを魅了した。その証左として、バーカウンターの酒が飛ぶように売れていた。GARAGEで開催されるイベントではアンコールでその日の出演者や事務所スペースに遊びに来ていたアーティストが分け隔てなくステージに上がり、30分から長いときで1時間強に及ぶフリーセッションが繰り広げられることがよくあった。サナバは泥酔したミュージシャンたちがステージにごった返したセッションの中心をもかっさらってみせた。この夜から、GARAGEのスタッフたちはサナバに惚れ込み、サナバもまたGARAGEをホームグラウンドとして愛してくれるようになった。
サナバは2015年10月にメジャーデビュー。そこからの道のりは決して順風満帆ではなく、メンバーの別れも幾度となくあった。ただ──これはサナバについて語るときに何度も書いていることだが──彼らは絶対に折れなかった。思い出は、甘いものも、苦いものも、枚挙にいとまがない。ただ、本当にサナバはサナバをあきらめたことは一度たりともないのだ。どう考えても、サナバが、一番ヤバい。それを彼らは誰よりも信じ続けた。