三浦宏規、「刺激的な1年」の最後に挑むフレンチロックミュージカル『赤と黒』。自由な稽古場でつくりあげる美青年・ジュリアンとは?
もちろん演出家なので色々なことを俯瞰して作っているのですが、俳優の心情にもとても寄り添ってくれるし、ご自身が作ることを楽しんでいるのが伝わる。稽古を見ながらすごくよく笑っているし、若い分(20代)ノリがいいんです。曲が終わったら「Fuー!」って言ったり(笑)。演出家の方のそういう素直な反応を見ると、こちらも「もっといいものを見せなきゃ!」という気持ちになります。……あととても日本滞在を楽しんで、日本文化に親しんでくれているようで、先日は稽古場近くのスーパーでまぐろのお寿司を買っていました(笑)。アレックスはヒレカツ丼。日本食を楽しんでいるなー! と思った(笑)。
来年以降も思考を止めたくない
――『赤と黒』、原作におけるこのタイトルの意味は諸説ありますが、このミュージカル版での“赤”と“黒”は、何の色だと三浦さんは考えますか?
原作だと赤はナポレオンの軍服の赤で軍人、黒は着ている衣装の色から聖職者を表わすというのが一般的なんですよね。
……このミュージカルでは、うーん……、歌詞としても「黒い闇に赤い血潮」とか色々出てきますが、演じていて思うのは、赤は燃えるような愛の色でもあり、パッション、情熱。