くらし情報『激しい感情がぶつかり合う『血の婚礼』で、強き母を演じ、新たな安蘭けいを見せる。』

2022年8月1日 12:00

激しい感情がぶつかり合う『血の婚礼』で、強き母を演じ、新たな安蘭けいを見せる。

それ以前に、レオナルドの一族に家族を殺されたという、傷ついているところから始まっているので。例えば、ずっと眉間に皺を寄せているような、笑っていても心に深く刻まれた皺は消えないような、そういう女性ではないかなと思っています。

──登場人物それぞれに何かしら抱えているものはあるけれども、この母のそれは、とても大きく重いですね。さらに、婚礼の日に悲劇が起こる。

思わず言いたくなりますよね。「こんなに不幸が重なりますか!?」って(笑)。もう、そういう因縁とか業を持って生きているっていうことなんでしょうね。作品のタイトルにある「血」も、そういうものを表しているのかなと思います。


激しい感情がぶつかり合う『血の婚礼』で、強き母を演じ、新たな安蘭けいを見せる。


この土地や、そこで生きる人々に脈々と流れている血があって、そのもとで生きるしかないんだと、この母親も自分で納得しているような感じがします。ただ、それは私が日本で生まれ育ったから感じることであって。日本はどちらかというと、陽よりは陰な気持ちに共感してしまうことが多いですけど、もしかしたら、スペインの人たちはまた違う感じ方をしていて、この戯曲をもっと明るく表現するのかもしれないですよね。いろんな読み方や見方があると思うので、今回の演出の杉原(邦生)

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