修復によりキューピッドが現れた《窓辺で手紙を読む女》は見逃せない! 『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』東京都美術館にて開幕
続く「複製版画」の章では、18世紀から19世紀にかけて制作されたドレスデン国立古典絵画館の所蔵作品の複製版画を紹介。当時の肖像画、風俗画の盛り上がりをたどる。同館の所蔵作品の素晴らしさを世に広めるために制作されたこれらの複製版画からも、当時から素晴らしいコレクションを形成していたことが見て取れる。
ピーテル・コッド《家族の肖像》1643年ドレスデン国立古典絵画館蔵
アルバート・ヘンリー・ペイン《修道院のある風景(ヤーコブ・ファン・ライスダールの原画に基づく)》1848年頃
「レイデンの画家──ザクセン選帝侯たちが愛した作品」の章では、ドレスデン国立古典絵画館のあるレイデンの画家たちの作品を取り上げる。メツーやテル・ポルフ、ダウらの作品は、当時の裕福な市民からも絶大な支持を受けていたという。
カスパル・ネッチェル《演奏するカップル》1666年ドレスデン国立古典絵画館蔵
ハブリエル・メツー《鳥売りの男》1662年ドレスデン国立古典絵画館蔵
そして、いよいよメインとなる「《窓辺で手紙を読む女》の調査と修復」の章へ。
ヨハネス・フェルメール《窓辺で手紙を読む女》1657-59年頃ドレスデン国立古典絵画館蔵
本作品は、1979年に行われたX線調査で背後の壁に画中画が描かれていることが判明。