画家ゴッホは何に苦悩したのか? 名優W・デフォーが語る映画『永遠の門』
そうすることで自分に余裕ができて、ハートも大きくなって、他人にも思いやりを持つことができると思うのです。
もしかしたら私の言っていることは少し奇妙に思われるかもしれません。なんと言っても僕がいるのは映画の世界。スター俳優だとか莫大な予算だとか、興行収入やらギャラがどうしたとか……そういう世界にいながら、僕はそんなことを考えて俳優をやっているわけですからね(笑)。だから僕はこの世界に裏口からこっそり入って、裏口からこっそり出ていくようにしています(笑)」
この言葉がウソでないと直感的に信じられるほど、ウィレム・デフォーは穏やかで、真摯で、周囲に親切で、良い意味で“スター感”のない人物だ。彼の成功の物差しは、名声だけを求めるスター俳優のそれとは違う場所にある。
「演技をすること得る体験や、創作する行為を通じて自分自身が変化できるのだと私は思っています。まぁ中には……そうでもない映画もあったりはしますが(笑)、この作品はとても強い体験でした。
『永遠の門…』で得ることができた物事の見方の変化を、この先もずっと忘れないで持ち続けたいと思っています」
『永遠の門 ゴッホの見た未来』
11月8日(金)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー