2023年9月8日 10:00
「同時代の複数の作品を同時に観る機会は映画祭にしかつくれない」PFF大型企画“イカすぜ!70~80年代”
〈斎藤久志再発見〉より『うしろあたま』(斎藤久志監督/8ミリ)
PFFのプログラムの最大の特徴は、来場者はもちろん、PFFアワードに入選した若い監督たちにも観てもらいたい内容になっていることだ。
「映画監督はたくさんの映画を観ることで磨きがかかる、というテーマがこの映画祭には常にあります。
語られ続ける映画監督はとにかくたくさんの映画を観ているし、どれだけ映画を観てもそこで得たものを自分の映画に転化することができる。真似を恐れず、影響を恐れず、とにかく過去のアイデアを盗もう。このことはずっと言い続けていきたいと思っています。
〈日比野幸子プロデューサー再発見〉より『風櫃(フンクイ)の少年』(侯 孝賢監督)
映画だけでなく、絵画でも音楽でも、創作者は本当にいろんなものを観ている。いまは配信もあって、苦労せずにこれだけたくさんの映画を観られるので、とにかく若い監督たちにはたくさん映画を観てもらいたいんです」
もし時間が許せば、映画祭の期間中、複数のプログラムに足を運ぶことをおすすめする。ひとつの作品だけでなく、同じ時期に製作・公開された映画も観ることで初めて見えてくるものがある。