戸田恵梨香&大原櫻子が映画『あの日のオルガン』撮影を振り返る
太平洋戦争末期の日本で、幼い園児たちを集団疎開させ、東京大空襲を逃れたという実話を基に作られた映画『あの日のオルガン』。本作で、子供たちを懸命に守ろうとした保母を演じたのが、戸田恵梨香と大原櫻子だ。戸田は保母のリーダー、大原は子供たちに寄り添う天真爛漫な保母という、正反対の役柄で共演したが、女優として対峙して互いにどんな印象を持ったのだろうか? 撮影を振り返ってもらった。
激しい戦火のなか、命をかけて子供たちを守るという役柄。若い戸田や大原にとって、舞台となる戦中は未知の世界であり、想像力が必要となる。戸田は「私は『二十四の瞳』など、あの時代の作品をたくさん観て、役者さんのお芝居で取り入れられるものを意識しつつ、現代に生きる私たちだからこそ伝えられるものはなんだろうということを考えて臨みました。私は阪神・淡路大震災を経験していたので、被災者として見た赤い空や、子供たちが泣き叫ぶ姿など、そこで感じたことも役柄に投影しようと思っていました」と語る。
大原は「私が演じた光枝は、保母さんのなかでも異色というか、能天気なところもあったので、変に歴史的なことを知り過ぎるよりは、いかに子供たちの目線に立てるかを重視しました。