2023年6月27日 15:00
充実のキャストとスタッフで「世界と戦える映画を」。『リボルバー・リリー』撮影現場レポート
「アクション映画は自分が今までやってきた撮り方が通用しない。撮影に入る前にコーエン兄弟の作品をはじめとした海外のアクション映画もいっぱい観たけれど、感情を度外視しないと銃さばきも綺麗に繋がらない」と行定監督は言う。「でも、今回は銃やアクションのエキスパートが集まっていますからね。銃やアクションの何が正しいのかの判断は僕には分からないし、そこを僕に聞くのは甘いという状態にしています」。印象的だったのは、そんな行定監督がガンアクションをはじめとした詳細な絵コンテを描いていたことだ。
監督の絵コンテを個人的に現場で見たのは2001年の『GO』以来のことだったが、この日はそれだけでなく、実際に自ら銃を握り、「右左に1発ずつ撃った後、右に2発撃ち、最後、ランブルに転がり込むときに振り向きながらもう1発!」と適格な指示を与えていく。それを瞬時に理解する綾瀬とタッグを組むのは2002年のJam Filmsの中の1編『JUSTICE』以来のことだと思うが、ふたりの息はピッタリで、行定監督も「綾瀬はるかは自分にダメ出しするんです。“今のカッコよかった?”“カッコ悪くなかった?”ってことばかり聞くし、アクション監督がOKを出したのに本人が気に入らなくて撮り直したカットもある。