1日開幕の「十一月歌舞伎座特別公演 ようこそ歌舞伎座へ」 普段は見ることのできない舞台裏の映像も
その後三人は、和尚のとりなしによって義兄弟の契りを交わし……。歌舞伎の様式美を目で見て、耳で聞いて楽しむ一幕に、大きな拍手が送られた。
『三人吉三巴浪』左より)お嬢吉三:尾上左近、お坊吉三:中村歌昇©松竹
『三人吉三巴浪』左より)お嬢吉三:尾上左近、和尚吉三:坂東亀蔵、お坊吉三:中村歌昇©松竹
三幕目は、華やかな毛振りが見どころの舞踊『石橋(しゃっきょう)』。
『石橋』左より)獅子の精:中村虎之介、中村種之助、尾上松緑、中村萬太郎、中村福之助©松竹
唐の国の清涼山にある石橋のもとには、文殊菩薩の使いである獅子の精(尾上松緑、中村萬太郎、中村種之助、中村福之助、中村虎之介)が現れる。美しく咲き乱れる牡丹の花のなかで獅子の精たちが戯れ、舞台上には獅子の勇猛さとともに、神秘的な雰囲気が漂う。高揚する音楽に合わせて次第に獅子たちが勇猛な獅子の狂いを見せると、最大の見どころである毛振りが始まる。勇壮な獅子の毛振りに力強い拍手が送られ、客席の盛り上がりが最高潮となったところで、華やかに打ち出しとなった。
『石橋』左より)獅子の精:中村種之助、中村萬太郎©松竹
観劇だけじゃない! 遊び心あふれる、場内のさまざまな仕掛け
3階ロビー「御休處ひと粋屋」