ハサミとボンドがあればいい!流行の立役者に聞く、クラフトバンドの魅力【M’s Factory代表・松田裕美さん】
それが、「もっとこういうものは教えられないの?」と友人からの要望が増えていったんです。そこで、クラフトバンドの材料の仕入れ先だった工場の社長さんに、「資格が欲しいのですが、編み方を教えてくれる先生はいませんか?」と相談しました。そうしたら、静岡に名人がいると。
——静岡!?松田さんのお住いは千葉ですよね?
松田さん:でも、静岡にすごい先生がいる、お免状を出してくれるかどうかわからないけどきっと教えてくれると聞いたら、居ても立っても居られなくて。夫に内緒で通うわけです。静岡まで、毎月。
——もしかして日帰りで!?
松田さん:ええ(笑)。朝の6時に主人を見送り、そこから急いで支度をして、子どもをおぶって新幹線で行きました。
でも夕方には戻らないと、上の子も学校から帰ってきてしまうから、滞在2時間ぐらいで習って帰ってきて、先生からの宿題をやって、また翌週行って、というのを半年ほど続けました。
——お免状はもらえたんですか?
松田さん:はい。正式なものは世の中にはなかったのですが、先生が、「どうしても」と言う私に手書きのお免状をくださいました。
——すごい情熱です!
松田さん:静岡の先生には13種類の編み方を習いまして、いよいよ教室を開きました。