「もしも、裁判員に選ばれたら」…改めて知りたい「裁判員裁判」について
の候補者を弾いていたこともありますが、最近はほとんど使っていません。
最初の時期は、例えばわいせつ系の事件の際に、「被害者と同じ年くらいの女性は候補者から外した方がいいのではないか」とか、「見た感じ厳しそうな女性より、おっとりした年配の男性を残した方がいいのではないか」などと考えていたのですが、実際やってみるとあまり関係ないのではないかと思うようになりました。
といいますのも、裁判員に選ばれた方というのは、本当に真剣に事件について考えてくださっていて、私情に左右されない判断をしてくださっているなぁと実感するようになったからです。
その辺は、裁判所の指導や注意喚起の賜物なのかもしれませんが、やはり職業上何件もの裁判を裁いてきた裁判官よりも、この事件1件に集中して頑張ってくれている裁判員の方がある意味とても集中してというか真摯に事件と向き合ってくれているのではないかと感じるほどです。
そういうところは、裁判員からの証人や被告人に対する質問などからひしひしと伝わってきます。こんなことを言うと、現役裁判官に怒られますが、もしかしたら裁判官よりずっと公平に事件を見てくれているのではないかと思うほどです。