2023年1月31日 14:00
【ダイキン】冷媒再生に関するライフサイクルアセスメントを実施
現在は、オゾン破壊効果を持たないHFC冷媒が普及していますが、HFC冷媒は地球温暖化係数(GWP値)が高いため、その段階的削減を定めたモントリオール議定書キガリ改正が2016年に採択され、日本ではオゾン層保護法により、その生産量と消費量の段階的な削減が進められています。
HFC冷媒に関しては、よりGWP値の低い冷媒への転換が進められており、日本においては、家庭用エアコンや店舗用エアコンはR410A(GWP:1924)からR32(GWP:677)への移行がすでに完了し、ビル用マルチエアコンについても2025年から同様の転換が進められる予定です。
HFC冷媒の生産量と消費量が段階的に削減されていくなか、R410Aの既設機器のサービス用冷媒需要が当面の間続くため、このままでは供給が需要を下回る可能性があり、冷媒の安定供給のためにも、回収した冷媒の再生が期待されています。
【論文について】
冷媒製造、再生処理、破壊処理の実際のプラントデータを、関連企業7社の協力を得て収集し、LCA評価はTCO2株式会社に、第三者検証は東京都市大学 伊坪徳宏教授に依頼してGHG排出量、エネルギー消費量、LIMEの3つの指標を用いて評価を行い、その結果を三者共同で査読論文にまとめました。