富士フイルムとダイキンが空調機の新たな静音化技術を実用化
しかし、空調機の換気量を増やすと空気の送風音も大きくなるという課題があります。
・ダイキンの加湿・換気機能付きエアコンは、屋外から取り込んだ空気を、室内機と室外機をつなぐ搬送ホースを介して室内へ送っています。加湿・換気量を増やすためには、同ホースの口径を大きくすることが必要ですが、同ホースと冷媒配管を通す壁の貫通穴の大きさが決まっているため、同ホースの口径を大きくすることは困難です。このような制約の中、ダイキンはこれまで高性能な換気ファンを開発・搭載することで、加湿・換気量を確保しながら送風音を低減し、静音化を図ってきました。
2.新静音化技術の開発:
富士フイルムが、メタマテリアル※3を用いて光の波動を制御する技術(メタマテリアル技術)を音響分野に応用して通風防音材による静音化技術を開発。これまで困難であった、換気に必要な通風量の確保とそれによって発生する送風音の低減の両立を実現しました。
3.新静音化技術の実用化:
ダイキンは、同社の高性能な換気ファンを生かしつつ、富士フイルムの通風防音材を適用することで更なる静音化を実現しました。具体的には、ダイキンの加湿・換気機能付きエアコンに通風防音材を実装した結果、加湿・換気量を確保しながらも運転時の送風音を20%以上※1低減しました。