2024年5月3日 07:00
『9ボーダー』松下洸平、弾き語りシーンの裏話「人様に聴かせられるようにしなくてはと思い…」
――記憶喪失とは思えない前向きな姿勢が印象的な役どころですが、この作品においてのコウタロウの役割とは?
七苗をはじめとした、悩みを抱える人たちにそっと寄り添う存在でいるべきなのかなと捉えています。いつも笑顔のコウタロウですが、記憶がないことに不安や恐怖を感じているはずなんですよね。その気持ちを抱えつつも「今を生きる」と言うコウタロウは、素直に「すげーな」って思います。なので、役を通じて皆さんの悩みや、凝り固まってしまっている方たちの心を溶かしていける存在になれたら嬉しいです。コウタロウみたいなタイプがいたら「なんでこんなにハッピーなんだろう」と、気になると思うから。きっと、僕もコウタロウと仲良くなりたいって思うんだろうな(笑)。
――ただ、悩んでいてもそれを素直に出せずに強がってしまう方が多いのも現実。現場などで「あの人、今本当はつらいのかも」と感じたとき、松下さんならどうしますか?
皆さん強くなきゃいけないと思わざるを得ない状況がたくさんあるんだろうなと、常々感じています。
もどかしさや忙しさを抱えていても、笑顔でいなきゃいけない瞬間がたくさんあるだろうし。なので、ちょっとした表情を見逃さないよう心掛けています。