障がい者へのサポート、「ほっといてくれ!」迷惑ケースも…当事者が言及「サポート不要なら工夫を考えましょう」
しかし、SOSが苦手で、積極的に声を掛けてあげなくてはいけない視覚障がい者もいます。もしかしたら助けを求める「ヘルプマーク」みたいに、大丈夫の意味を持った「ノーヘルプマーク」があってもいいのかもしれませんね。
ただ視覚障がいに限らず、困っていそうな人がいたら声を掛けてあげようという優しさは人間の宝です。お人好しやお節介は矯正すべき性格ではありません。むしろ誇れる性格です。トラブルになったとしても、めげずに声を掛けてあげてほしいと思います。それで助かる人がたくさんいますから。
そして障がい当事者のほうは、たとえ自分に向けられたサポートが迷惑で的外れだったとしても、やっぱり笑顔で感謝を伝えられる心を持ちましょう。
あなたが怒ってしまっては、その人はもう誰にも声を掛けなくなるかもしれない。そうなると困ってしまう障がい当事者もたくさんいるんですから。そんなにサポートが不要なら、ちゃんとそれを示す工夫を考えましょう。
■福場将太(ふくば・しょうた)
1980年広島県呉市生まれ。医療法人風のすずらん会美唄すずらんクリニック副院長。広島大学附属高等学校卒業後、東京医科大学に進学。在学中に、難病指定疾患「網膜色素変性症」