霜降り明星せいや、当たり前になった“肩パン”「顔が引きつるが耐えた」 高校時代の壮絶な経験明かす
考えてみてほしい。友達でもないヤツらに足だけ支えられて、上半身は4階の高さからほぼ下に宙吊りの状態。誰かが下手をしたら命を落とす。そんな他人に命を握られている恐怖。ニュースでたまに流れてくる学生が校舎からの落下で亡くなる事故などは、こういう景色を見た人が被害者なんではなかろうか。そう思うと、イシカワは手汗が止まらなくなった。しかし、黒川のグループは、この行為を“スカイダイビング”と名づけ、「スカイダイビング楽しかったあ?」と敢えて聞いてきて、遊びの範疇だろうという空気を演出してきた。
またある日は、黒川軍団の180cmの中村がイシカワを肩車して、いろんなクラスの廊下中を神輿のように担いで練り歩いて楽しむ黒川曰く“祭り”も始まった。
祭りのまえは、トイレに連れていかれ、課外実習のときと同じように、髪の毛をヘアスプレーでニワトリのトサカのようにガチガチで固められる。そんな頭で、初めて行くクラスや廊下を肩車されて回るのだから、思春期にとってはたまらなく恥ずかしい。しかも黒川はそれを問題にはされたくないので、「イシカワも仲間たちと楽しんでいる」ような雰囲気をしたたかに作ってくる。
なので、はたから見たら仲のいい友達がふざけているようにしか見えず、問題視されないのである。