くらし情報『名セリフと味わう、大人女子的ジブリ映画案内 Vol.2『思い出のマーニー』』

2018年4月22日 23:00

名セリフと味わう、大人女子的ジブリ映画案内 Vol.2『思い出のマーニー』

どちらかというと、明るくて活発なヒロインが多い印象のジブリ映画のなかでは、異色です。学校では同年代の女子に上手くなじめず、家庭では養母との関係に悩む彼女。冒頭で「私は私がキライ」と語る杏奈のモノローグは、触れるものすべてを傷つけてしまいそうな、思春期の繊細な心情を表しています。そして、もうひとつのセリフ「あんたはあんたのとおりに見えてるんだから」は、杏奈が言い合いになった女子から投げ掛けられるキツイひと言。思春期の自意識過剰さから、自分を肯定できない少女の葛藤が、痛いほど伝わってくるセリフです。

夢と現実が入り混じるファンタジックなストーリー展開
北海道の田舎にやって来た初日、杏奈は部屋のバルコニーから美しい湿地を見渡し、この風景をひと目で気に入ります。絵を描くのが大好きな彼女は、湿地でスケッチを楽しみます。ふと見渡す先に、古い西洋風の屋敷を見つけた杏奈。
何度かスケッチに出かけるうちに、この屋敷に暮らすひとりの少女と出会います。かつて外国人の別荘だったという屋敷に、今は誰も住んではいないはずなのですが、杏奈は「マーニー」と名乗るその少女と交流を深めていきます。夢と現実の境界があいまいな展開ゆえに、杏奈とマーニーの交流シーンは、現実離れしたファンタジックな美しさに満ちています。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.