国が違えばデザイン様々。街を面白くする“ダサかわ”レトロ【いろどりのチェコ vol.10】
になったチェコのデザイン
私は仕事柄、サインをデザインする機会もあるのだが、海外で見る意匠の色やバランスは一朝一夕で真似しようとして出来るものでは無い。色の組み合わせ・フォントの選択・全体の配置など、意識せずとも生まれ育った環境で見てきたものが必ず表れる。
地方へ行くほど地域色は顕著だ。世界的大都市、例えばニューヨーク、ロンドン、パリの広告などを見るとトレンドは共通していて、それは「世界的な流行」でもあるが、地方へ行けば最先端の流行とは無関係の世界があり、独自のセンスが残っている。
現地人はそれに気づくことは無く、彼らが意識したことさえない看板の写真を撮る楽しみはよそ者の特権である。
(ちなみに、日本の流行も完全にドメスティックで我が道を行っているので、他国のデザイナーが日本のデザインを真似するのもまた難しい。)
チェコには20年以上前の “東” 時代のモノがあちらこちらに残っていていて、個性を消されていたはずの時代の名残が、現在のチェコの田舎の風景を面白くさせている。
文・Noriko Naniwa
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