大切にしている、色のこと【Creation Column -Vol.11-】
絵を描くときのモチベーションの一つに「色に誘われる」ということがあります。 生活している中でふいに見つけるグッとくる色たちが、創作意欲を掻き立ててくれます。
工業的な色と自然物の組み合わせは、誰が仕掛けた訳でもなく、偶然のコラボレーションです。 工事現場のパープルがかったグレーのシートと手前の深いグリーンになんだか切ない気持ちまで芽生えてきてしまいます。
自宅から見える空の色と仕事場からの帰り道。夕暮れ時は好きな空の色がつまってる時間帯で、完全に夜になる前の、暗くなる直前のブルーなんかがとても好みです。
去年の秋に訪れた軽井沢の紅葉は、グラデーションが美しすぎて、色を身体で感じる感覚でした。 自然が作った色はやっぱり究極で、いつもパワーをもらいます。
そう考えると、平凡な日常に見えても、実はとても刺激的です。 意識してやっていたことではないですが、これからも「色が連れて行ってくれる」感覚を大切にして描いていきたいと思います。
独特の世界観の絵本が大人気! ヨシタケシンスケさん初の大規模展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」【編集部の「これ、気になる!」 Vol.85】