くらし情報『「気分を変えたかった」 園子温監督が新作『ヒミズ』に込めた想い』

2012年1月13日 19:44

「気分を変えたかった」 園子温監督が新作『ヒミズ』に込めた想い

と語る。

その一方で園監督は、原作の持つ精神はブレることなく映画化したという。「2001年に書かれた原作を現在やると“2001年の青春”をコスプレすることになる。原作のスピリットを失わずに描くためには(映画が撮影された)2011年に書き換える必要があったし、その環境として“3.11”を取り入れましたが、“現代の青春映画”を撮ろうとしたらそうなっただけです」。

『冷たい熱帯魚』と『恋の罪』が立て続けに公開され、高い評価と興行的な成功をおさめた園監督だが、本作では「気分を変えたかった」という。「挑戦的な映画が続いたので、気分を変えたかった。『次はさわやかにいきたい』って言ったらスタッフは愕然としてたけど(笑)、挑戦的ではない分、自分の“ベーシックな部分”が出たかもしれません」。ちなみにここ数作の好評についても園監督は冷静に見ている。
「僕は変わったつもりもないんで、単に観客が今の日本映画の流れに飽きただけじゃないかな。だから、これからも観客を意識はしないし、意識したくもない。いつか、みんなの求めてるものとは違う方向に行ってしまうかもしれないけど、それを恐れてはないですね」。

『ヒミズ』
1月14日(土)、新宿バルト9、シネクイントほか全国ロードショー

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