くらし情報『“時間”に真摯に向き合ってほしい。『TIME/タイム』監督が語る』

2012年2月15日 11:13

“時間”に真摯に向き合ってほしい。『TIME/タイム』監督が語る

つまり、貧しき者は早死にし、富める者は永遠の生を謳歌する社会だ。「本作のコンセプトを立てた時点から、私たちがよく知っている経済システムをベースにするのが自然だと思いました。時として、富裕層と貧困層の間には腹立たしくなるほどの格差があります。本作に登場する貧困層は“自らの命”を使って支払いをしているわけですから、そのことがより強く感じられるでしょう」。

しかし、物語は主人公が、膨大な“余命”を持ちながら永遠に生きることを拒んだ男から、100年もの時間を受け取る展開から始まる。「私は観客に、時間がどれだけ貴重なのか真摯に向き合ってほしかったのです。もしそこに何百万年もの時間があれば、私たちは物事に対する緊急性を失い、生きることや創造することをやめてしまうでしょう。時間が限られていることで、私たちは自分の気持ちを大事にし、1秒1秒を大切に生きることができるのだと思います」。


余命を果てしなく伸ばせるとしたらどうする? 余命がわずかだと知ったときに人間はなにをする? ニコル監督が「この作品は色々な点で現実世界で生きることのメタファー(比喩)になっています」と語る通り、『TIME/タイム』は息もつかせぬアクション映画でありながら、観賞後に“時間”についてじっくりと考えさせられる作品でもあるようだ。『TIME/タイム』
2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日劇他にて全国ロードショー

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