くらし情報『監督が語る映画『くるみ割り人形』』

2014年11月21日 10:32

監督が語る映画『くるみ割り人形』

だから、まずそのことを若い人たちにも伝えたかったですし、現代の観客が僕と同じようにこの物語に影響を受けてクリエイターになってくれたら、という想いがありました」

そのために監督は丁寧にフィルムを見直し、現代の観客が楽しめるようにテンポを調整しながら新たな映像と立体処理を加えていった。「旧作を見たときに、まるで舞台を見ているように感じたんです。だから3Dも迫力を追求するのではなくて、箱庭の中に首をつっこんでいるような感じにしたかった。僕の思う“カワイイ”は、自分が好きなものだけを集めて自分だけの小宇宙を作ること。だから、この映画も箱庭的な小宇宙の中でクララが旅をしているようにしたかったし、声優さんたちにも最初に『一緒に舞台を作るつもりでやってください』とお願いして、アフレコの時には一緒に演技もしてもらいました」

そうして完成した2014年の『くるみ割り人形』は、コマ撮りアニメの手作り感と、増田監督にしか描けないファンタジックな世界が見事に融合した作品に仕上がった。「僕はファンタジーは“どこにでもある現実の扉”だと思うんですね。現実とファンタジーは表裏一体で、ファンタジーにくるむことで真実が見えることがある。

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