第87回アカデミー賞授賞式が2月22日(現地時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が作品賞を受賞した。同作は作品賞、監督賞、主演男優賞(マイケル・キートン)、助演男優賞(エドワード・ノートン)、助演女優賞(エマ・ストーン)、脚本賞、撮影賞、音響編集賞、サウンドミキシング賞と本年度最多となる9部門でノミネートされており、うち作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の最多4冠に輝いた。
受賞一覧
キートン演じる名声も家族も失った“落ちぶれアクション俳優”の主人公が、ブロードウェイで再起を図ろうと奮闘する姿を、全編ワンカットと見紛うカメラワークで捉えた。その野心的な演出と、キートンらが繰り広げる白熱の演技戦は、オスカー前哨戦でも高く評価されていただけに、有終の美を飾るにふさわしい結果となった。
同じ4冠に輝いたのは『グランド・ブダペスト・ホテル』で、作曲賞、美術賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、衣装デザイン賞を獲得。最大のサプライズは、助演男優賞、録音賞、編集賞の3部門に輝いた『セッション』で、授賞式の途中で「もしや作品賞も?」