ところが九太と出会ったことで、熊徹もまた成長していく。また、ふたりの成長はふたりだけで成し遂げられたものではなかった。観客からも「主人公が、今まで出会った人々に感謝していくシーンには感動した」「“ひとりではない”をテーマにしていると思う。人といることにより、癒されたり励まされたりすることを感じられる作品」といった感想が寄せられた。さらに物語の重要な題材として、人間が抱える“心の闇”も印象的に描かれており「九太の成長していく姿は年齢も近いので共感した。自分の抱える闇と向き合っていく姿に、こちらも勇気をもらえたような気がする」「熊徹が主人公の心の穴をうめようとしているところが心に響いた」といった感想もあげられた。人はひとりで生きているのではない、周囲の人々の支えや励ましがあるからこそ生きていけるのだと改めて考えさせられた観客も多かったようだ。
親と子、そして周囲との絆が描かれた本作だが、様々な動物をモチーフにしたバケモノたちや、バケモノが暮らす街、バケモノ同士の決闘などエンターテインメント作品としても楽しめるポイントが沢山ある。
「多彩なキャラクターが描かれていてよかった」「ラストの熊徹のバトルシーンはかっこよかった」